2018.11.04更新

 前回に引き続き杉岡真一先生の御講演、ジャンクフードとスポーツドリンクについてです。

 ジャンクとは本来ガラクタなどといった意味合いを持ちますが、ジャンクフードとはカロリーばかり高くて栄養のない食べ物を指します。アメリカのドキュメンタリー映画で某社のファストフードのみを3食1か月食べ続けるというものがありました。最初は楽に食べ続けられそうにしていましたが、少しづつ嫌になり、その後は食べないといられない依存する形になりました。しかし栄養バランスの崩壊はもちろんのこと、心にも悪影響を及ぼすとのことです。短気や落ち着きのなさ、協調性のなさも指摘されています。また幼少期の食生活は今後の人生に大きく影響し、回顧的にその味を求めるようになり、重度の肥満や血液検査での様々な異常、肝機能障害等を引き起こします。確かにファストフードやお菓子などは口に入れると噛まずしておいしさを感じます。それは脂肪分と砂糖と旨味調味料が合わさるからとされています。ケーキは別腹…というのは砂糖と脂肪が合わさった食べ物のため、依存性を持ち食欲のかく乱が起こるためです。

 次にスポーツドリンクについて。まずスポーツドリンクとは何のために飲むのでしょうか?熱中症対策のためや足りない栄養素を補うため、CMに影響されて、単にスポーツをしているから、など理由は様々です。昨今の自動販売機を見てまわってみたのですが、スポーツドリンクに区分けされるものを欠いている自動販売機はほとんどありませんでした(観光地のお茶しかない自動販売機ぐらいです)。それほど私達の生活に必需品となっています。しかし本当に必需品なのか、というお話でした。

 一番多い動機として熱中症対策ですが、基本的に少し汗をかいたくらいではスポーツドリンクも塩分の補給も必要ありません。水分補給で十分です。スポーツや野外での重労働により大量に汗をかいた場合にのみ、水分補給と塩分補給が重要になります。この時に水分のみ大量に摂取すると水中毒(汗により失われたNaが水分のみの摂取によりさらに薄まってしまう、水分摂取はしているため再度汗をかくとさらにNa濃度が下がるため嘔吐や意識喪失、重度では死に至る)になります。ではどうしたらいいのか。

 近年販売されている経口補水液が適しており最も適しています。実はスポーツドリンクとされているものはNaもKもそれだけで補うにはかなり多量に飲まなければ熱中症対策にはなりません。経口補水液には500mlで摂取で成人には充分な量のNaやKが補えます。またスポーツドリンクの大きな問題として糖質の過剰摂取も懸念されます。スポーツドリンクは酸性で砂糖、経口補水液はアルカリ性でブドウ糖、この差は虫歯のリスクに大きく差が出ます(経口補水液の中にはクエン酸が多く含まれているものもあり、それは酸性になっている可能性はあります)。

 つまり熱中症対策としては、

激しい運動をしていない→水やお茶

汗をかいた→水500mlと塩1.5g

脱水症状→経口補水液を50mlずつゆっくり

がよいようです。

 ジャンクフードもスポーツドリンクも砂糖によりおいしく感じてしまいますが、実際は問題点も多いようです。また糖質ゼロやカロリーゼロといった商品も健康志向の流れからよく売れているようですが、糖質の代わりに代用甘味料が使われているものがほとんどです。現在代用甘味料に関しては健康に対する不明な部分も多いため、良し悪しは決定されていません。今後の動向に注目されます。

 

投稿者: 日根野谷歯科

2018.10.28更新

 10月27日午後15時より泉佐野泉南歯科医師会学術講演会に参加して参りました。演題は「歯科から食育を発信しよう!~噛むことの効用とスポーツドリンクの虚像~」です。御講演いただいいた講師の先生は、京都府福知山市にて医療法人杉岡歯科医院理事長の杉岡真一先生。先生は矯正治療を学ばれるなかで、小児の体と心の発育に食べ物や食べ方が影響をもたらしているとお考えになり、歯科医師として食育の大切さを訴えられているお一人です。
 講演はまず先生の御父上の教育方針から。鶏を一匹買ってきて、自宅にて捌き、骨や羽以外はすべていただくというもの。先生ご自身も幼少の頃だったこともあり「かわいそうなことするなぁ」と思われたそうですが、御父上の「それは卑怯だ、誰かが捌くことをするから私たちは食べられる、目を背けてはいけない」とのお言葉に胸をうたれたそうです。私もまさしく食育の真髄であると感じました。
 また近年の児童や幼児の食事事情も話されました。柔らかくて甘くて口に入れた瞬間に味がわかるものを小さい頃から食べている子が多い。すると給食などで硬めの食べ物が出ると食べられない、美味しくない。将来「噛む」ということを敬遠してしまう。その弊害が多くあります。

①唾液が分泌されにくくなる

 唾液は人間にとってとても重要で、抗菌作用により様々な菌やウイルスを無力化します。高齢の方で唾液が出にくくなり悪影響を及ぼすなどはメディアでもとりあげられております。子供でも同じです。食中毒予防にさえ効果があると示されていました。その大切な唾液は唾液腺という袋から出てきます。レモンや梅干しを想像するだけでキューとなる、あれが分泌されている証拠ですが、顎を動かしたり食べ物を噛むことでも分泌されます。噛むことを控えてしまうと唾液を出す機能も衰えます。

②顎の成長

 「生物は適正なストレスが掛かると、それを克服しようと成長する(ハンス・セリエのストレス学説)」そうですが、確かに軟食の文化が入る以前の文明では顎がしっかり発育していました。最近の子の歯列をみていると上の歯が下の歯に深く被さっていたり、上の歯が前方に飛び出していたり、また隣の歯と重なっていたりしています。これにも「噛む」ことが関連しており、特に前歯でものを食いちぎることをしなければこのような傾向に陥りやすいようです。顎の骨や筋肉を噛むことにより鍛えられます。また口が常に開いていると口呼吸により様々なリスクも伴います。

③関節等全身に関わるもの

 本来加齢により起こるロコモティブシンドローム(locomotive syndrome)(:運動器障害)をが成長発育過程での劣成長により、早期に発現してしまう。結果身体機能・運動機能にも影響するとのこと。ひいては健康長寿にも将来影響を及ぼすことになります。(昔の人より近代人が寿命が長いのは、医療・衛生面の発展や事故等の減少が深く関わっていますので、一概に平均寿命の比較では答えは出ません)

④食べる感覚の減退による心の問題

 同じ栄養価の固形食と粉末食をマウスにあたえた結果、粉末食のマウスのみ血糖値上昇・異常行動・肥満になった実験があります。モノを噛んで食べるという雑食哺乳類のもつ本能を否定するわけですので、そのストレスは計り知れません。

次回は引き続き杉岡先生の御講演後半、ジャンクフードとスポーツドリンクについてです。

投稿者: 日根野谷歯科

2018.09.17更新

第48回日本口腔インプラント学会

 9月15日は休診させていただき、9月14・15・16日とグランキューブ大阪国際会議場にて開催されました第48回日本口腔インプラント学会学術大会に出席して参りました。

 インプラント専門医の資格は歯科医師免許と違い更新制となっており、大学のように講義を受講し単位取得、また症例報告なども必要となります。今学術大会も単位の対象となっており受講して参りました。

 今回の学術大会のメインテーマとなっております「超高齢社会への責任」ですが、言わずもがな現在日本は過去に例を見ない高齢社会であり、他の先進国も日本の国の舵が如何に切られどのような結果をもたらすのか注目されております。現在でも健康長寿推進は進んでおり、もちろんそのことに異議を唱えるわけではありません。ひと昔前は今より若くして寿命を迎えていたもしくは病気の多くを治療できなかった、支援・理解が足りなかった等問題点がありましたが、現在はそれらがクリアされつつあるため結果寿命の延伸に繋がっています。それは喜ばしいことではありますが、人は誰しも年齢を重ね少しずつ確実に身体機能は衰えます。自身の身の回りのことができなくなり、要支援・要介護となる。そうなった時に私達歯科医師の現在までの責任とこれからを検討する研究発表や症例報告、著名な先生方の講演が数多くなされてました。

 特に私が印象深かったのは、「インプラントが日本の歯科に浸透し数多く施術されてきました。先生方が埋入したインプラントは通院困難になった後も責任を持って診ていますか?病院・介護の現場をどこまで知っていますか?」という言葉でした。インプラントと言えば人工物だし植えたら一生持つでしょ、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、植えられるのは人間の顎骨です。感染を起こせば腫れたり動いたりと歯周病に似た状態(インプラント周囲粘膜炎・インプラント周囲炎)になります。もちろんセルフケアやメインテナンスが重要でありますが、そのセルフケアができなければ…メインテナンスのために歯科医院に行くことができなければ…次第に悪化の一途をたどるでしょう。現在介護の現場からも声が上がっており、入れ歯・インプラント・入れ歯を止めるためのインプラント・天然の歯・人工の被せもの…と言い出せばキリのないほど歯科が患者さんに提供するものは多種多様であります。少しづつではありますが介護に携わっていらっしゃる方々とも協力体制がとられていますが、やはり口腔ケアも難しい状態です。そうなる前にインプラントの形態変更や入れ歯への移行などの対策をすることもこれからの未来必要ではないか、植えたら終わりで後は知らないでは済まされない状況である。このような意見も多数ありました。もちろん歯科側が患者さんに一方的に行うわけではありません。よく患者さんと話し合い、植えた当時との年齢・口腔内状況の違いを説明し納得していただいた上での話です。

 つまり今後将来を見据え、その時々のライフステージに合った治療が求められます。それはインプラントのみならず歯を残すや抜くといった大昔からされている治療一つとっても言えることだと考えます。

投稿者: 日根野谷歯科

2018.09.05更新

 昨日は大型の台風により当院周辺地域にも甚大な被害がもたらされました。停電やインフラの混乱、また家屋・建造物の損壊などもみられます。被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。

 当院は幸いにも診察・治療に差し支えるような被害はなく、本日より診療しております。

 とはいえ身の安全や御自宅等の復旧が最優先と思われます。予約があるから…と御無理をなさらず、予約日時の変更をなさって下さい。随時受付いたしております。

 また御予約があり来院可能な方はお越しください。人的・物的被害もなく通常通り診療しております。

  最後になりましたが、皆様の一日も早い御再興をお祈りしております。

 

御予約(変更)番号:072-464-7172

投稿者: 日根野谷歯科

2018.09.04更新

   本日2018年9月4日午後より大型で強い勢力の台風が近畿に接近する影響により、患者様の安全確保を第一と考えましたため休診致します。

   御予約を頂いておられました患者様には順次こちらから御予約日時の変更お願いの連絡をさせて頂いております。

   なおご連絡の繋がらない方や初診の方につきましても、こちらをご覧いただけましたら御一報いただきたく存じます。

   外は雨風がこれから強まり、より一層注意・警戒が必要となるようです。どうぞお気をつけ下さい。医院一同皆様の安全を心より祈念いたしております。

 

御予約変更連絡先:072-464-7172

投稿者: 日根野谷歯科

2018.04.15更新

ARONJ

 2018年4月14日関空エアポートワシントンホテルにて、医歯薬連携における歯と骨から健康長寿を考える会が開催されました。

 この会は昨今問題になりつつある顎骨壊死・顎骨骨髄炎について、医師・歯科医師・薬剤師が連携して取り組んでいくために発足されました。診療科や診療所や薬局が違うところにある場合でも、患者さんに対する処置・治療・投薬は個々の患者さんの全身に関わってくるため、見えない垣根を越えて連携していく動きが活発になってきております。

 今回は骨粗鬆症治療薬剤に関連する研修会で、骨粗鬆症患者さんや骨転移を有するがん患者さんに投与される薬が口腔にどのように関連するかまたどのように対処すべきかについて学びました。

 講師の先生として兵庫医科大学歯科口腔外科講座主任の岸本裕充先生、座長として阪南市民病院歯科口腔外科の森田典雄先生、この会の発起人のお一人である永山病院整形外科骨粗鬆症センターの田中雅博先生がご登壇され、貴重なご講演を拝聴いたしました。

 内容としましては経口・注射薬の骨吸収抑制薬が顎骨にのみ壊死・骨髄炎を起こす原因・治療について。歯は外界(口腔内という空気に触れる外側)と体内(上皮や筋肉などで覆われている内側)を貫通して生えている、咬合という反復的かつ強大な負荷がかかる、大量の菌にさらされているという体では他にない状態のため、虫歯がひどくなって歯の神経や骨が見えたり歯周病によって細菌感染を起こしたりすると、途端に体内に菌が入りこみます。それにより全身を巡り他の臓器に付着したりもします。心疾患や糖尿病でも関連が確立されてきております。そのような過酷な環境において、骨吸収抑制薬を使用されている患者さんの場合、骨の壊死や骨髄炎といった状態、簡単に言うと抜歯等の小手術後に普通は治っていくものが治らない、腐った骨が作られてしまう(腐骨形成)場合があります。悪化するとVincent(ワンサン)症状(顎骨や歯肉や口唇の痺れ)も惹起します。正常な骨が出来ないため骨折のリスク(病的骨折)も高まります。

BRONJ:Bisphosphonate-related osteonecrosis of the jaw

(ビスフォスフォネート系薬剤関連顎骨壊死)

DRONJ:Denosumab-related osteonecrosis of the jaw

(デノスマブ系薬剤関連顎骨壊死)

MRONJ : Medication-related of the jaw

(薬剤関連性顎骨壊死)

ARONJ : Anti-resorptive agents-related osteonecrosis of the jaw

(骨吸収抑制薬関連顎骨壊死)

といった呼称がありますが、BRONJとDRONJを合わせたものがARONJ、ARONJに血管新生阻害薬関連他を加えたものがMRONJです。主にはこのARONJが問題視されています。

 歴史的には以前は抜歯によって引き起こされてしまうため抜歯できない、頻回の消毒のみとされてきましたが、近年では抜歯によって発見されるだけで既に骨髄炎を起こしているという見方が強くなっています(※壊死は抜歯によって起こされることもあります)。そのため骨吸収抑制薬を休薬してからの抜歯なども行われてきましたが、明確な証拠もなくむしろ休薬によるリスク(骨折等)が問題視され始めました。もちろん処方されている医師の先生方も骨折やがんの転移に対する必要があるから処方されています(当時は医師と歯科医師の間での齟齬・ジレンマがあったようですね…)。現在では抜歯に至る程の歯であればほとんどの場合は細菌感染しており、薬の効果も相俟って骨髄炎を起こしやすくなっている、もしくはおこしている。そのため歯の無理な保存をするのではなく、抜歯せざるを得ない歯は早期の抜歯が推奨されます。それにより骨髄炎を確認されれば、その時点で骨吸収抑制薬の休薬や口腔外科への転院なども考えられます。事前に処方医に休薬の可否を確認する場合もありますが、患者さんご自身での判断での休薬はお控えください。

 薬剤の種類や処方目的や投与期間にもよりますが、発生率は0.001%から数%と低い確率です。それを患者さんにお伝えすると中には「そんな低い確率なら大丈夫でしょ」とおっしゃられる方もいらっしゃいます。ですが私は「確率の問題ではなく、なるかならないかは2分の1」と患者さんにご説明します(表現は適切ではないやもしれませんが、宝くじも1枚買えば1等当選することもあるでしょう)。起こったときの適切な対処のためにも、おくすり手帳や注射を受けている旨をお知らせいただけたら幸いです。また医科でこれから骨粗鬆症薬を始めていく場合もお知らせください。それに向けての歯科治療も行ってまいります。医科の先生方も歯科との連携を重視されている方もいらっしゃいます。処方前に歯科受診を勧めてくださった場合は必ず歯科での検診・治療を受けてください。

(※壊死は細菌感染なし、骨髄炎は細菌感染ありです。抜歯の際に大幅な骨削除などを行えば壊死につながります。そのためにも保存できない歯は薬の処方前の抜歯が推奨されます)

 

投稿者: 日根野谷歯科

2018.04.07更新

 今回は現在広く使われるようになりましたコンポジットレジンとは何かについてご説明いたします。

 レジンとは本来は天然の樹脂を指すものですが、今では合成樹脂の意味合いも同義として扱われるようになりました。

 樹脂なんていうと柔らかくて歯の治療に使えるのかと疑問を持たれますが、発明当初から80年経った今では小さな虫歯には第一選択の治療法になりました。当初金属による虫歯でできた穴の修復しかなかった頃は、白い詰め物ができ画期的な発明とされましたが、圧縮・衝突・摩耗などに対する脆弱性や硬化の際の膨張・縮小が問題となり即時に金属の代替治療にはなりませんでした。しかしながら決定的に色が綺麗という利点からコンポジットレジンの開発は進められ、強度はもちろん色調も様々なものができました。かつコンポジットレジンによる虫歯治療は保険適応となりました。

 今のコンポジットレジンの主流は光硬化型で、虫歯をとった穴に流し込んで光で固めるものです。あまり詳しくはありませんが、手芸やアクセサリーやネイルアートにも使われているそうです。もちろん歯科で使われているコンポジットレジンはそれらに比較して強度は格段に上です(手芸に詳しい方に聞くと歯科用は固すぎ、色も白っぽいのしかないから手芸に向かないとのこと。やはりそれぞれの用途に開発されているみたいですね)。光で固めるということは光が届く範囲ならば充填できるということです。つまり虫歯の部分のみを削って極力健康な部分は触らない治療が可能ということであり、削らなければいけない虫歯におけるMI(Minimal Intervention:最小限の侵襲)治療に近づけるということです。

 とはいってもさすがに金属ほどの強度はなく、立体的な修復にはまだ苦手な部分があります。簡単にいうと、穴を埋めるには適しているが大幅に歯が欠けているところには不向きであるということ(そうなってくると金属に匹敵する強度かつ白さをもつジルコニアが選択されますが、それはまた後日に)。

 現在でも開発は進められており、歯科材料の中でも進化が著しい材料です。近未来にはコンポジットレジンのみで大半の修復ができるようになるやもしれません。実績の得られた材料と確認されれば、当院でも最新のものを導入してまいります。

投稿者: 日根野谷歯科

2018.03.21更新

 4月1日からまた待合室での映像が変わります。

 今回は歯科技工士さんのお仕事について、メタルフリーでの治療、セラミックス・ジルコニアにする理由など新規のものも取り入れました。

 是非ご覧ください。

投稿者: 日根野谷歯科

2018.03.18更新

 先日市の1歳半健診の歯科担当として出務したしました。すると最近の保護者の方々はお子さんの歯の健康に対する意識が高く、様々なご質問をお受けしました。

 中でも歯磨剤(歯磨き粉)についてのものが多く、どんなものを使ってよいのか、フッ素は良いものなのかなどに関心が集まっているようでした。

 まずフッ素とは口腔内でどのような効果があるのかについてご説明いたします。歯のエナメル質をフッ素により虫歯になりにくくする効果があります。脱灰(ごく初期の虫歯)部分を再石灰化することにより、虫歯の悪化を防ぎます。近年歯科の詰め物にもフッ素配合や、フッ素の取り込み放出(リチャージ)できるものが多数開発されており、今や虫歯は減少傾向にあります。

 しかし良いことばかりではなく注意点もあります。まずはフッ素濃度ですが、単位はppmで表示されるのが一般的となっています。このppmが現在1500まで国が認める濃度となっています。年齢により以下目安となっています。

 6歳以下     使用は控える(医師・歯科医師の判断のもとで使用)

 6歳から14歳  1000ppmで歯ブラシの半分ほどの長さで使用

 15歳以上    基本的に制限はない

となっています。特に小児の場合急性中毒により死に至るケースや、慢性中毒により永久歯に白い斑点ができたりします。急性中毒も恐いですが、慢性中毒の斑状歯は石灰化不全によるもので、最初から虫歯のリスクが高く見た目にも変わった白になってしまいます。用法・用量を守って正しくお使いください。

 またフッ素配合歯磨剤を使っているから虫歯にならないわけではありません。あくまで強化であり虫歯に関連する菌を殺菌しているわけではないので、やはりまずはブラッシングが大切です。

投稿者: 日根野谷歯科

2018.03.11更新

 あまり聞きなれない言葉ではありますが、近年このオーラルフレイルが歯科業界では盛んに取りざたされています。

 オーラルとは口腔または口腔機能を指し、咀嚼・嚥下や会話や呼吸などに使われる筋肉・骨格または神経系全般を意味します。

 フレイルとは虚弱、機能低下している状態を示します。医科では(特に欧米)以前からフレイルが人間の健康寿命に大きく関わるため、問題視されています。フレイルには、身体的フレイル、精神的フレイル、社会的フレイルなどがあり、それぞれの口腔に関するものを総じてオーラルフレイルと呼称しています。

 主なものとしては、歯がないと食事ができない、食事ができないと栄養摂取がしづらい、栄養摂取が困難であれば病気にかかりやすくなる、といった流れです。これは身体的フレイルの代表格ですが、他にも歯が少ない方は転倒のリスクが高く、骨折→入院→寝たきりという負のルートをたどりやすくなります。また噛むことによって記憶領域も活性化され、認知症予防としても一役かっているとの報告もあります。
 また精神的フレイルは、口からものを食べるという動物としての生命活動が困難になり、精神的に落ち込んでしまうことを指します。食べにくいから食べない、決まった軟食ばかりとなると心理面でまいってしまいます。
 社会的フレイルは仕事やサークルなどの社会参加をしなくなることを意味します。他のフレイルに比べると、一人でいるだけで問題ないと思われてしまいますが、話すこともなく食べたいものだけを食べ、いつの間にか身体的・精神的フレイルに陥るが周囲は気づかないままで年月が過ぎてしまう。孤独死で何日も発見されないなどにつながる恐れがあります。
 現在では医科歯科はもちろん多職種で連携をとり、健康寿命の延伸につとめております。人間の誰しもに死は訪れます。最期のときを迎えるまで、独立独歩で食事・会話ができたら幸せではないかと考えます。

投稿者: 日根野谷歯科

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